【note連載】2羽の文鳥と暮らしている

note連載

我が家には文鳥が2羽居る。桜文鳥の「しらす」くんと、シナモン文鳥の「もん」ちゃん。

しらすくんは、わたしが新卒で神奈川県で一人暮らしを始めたときに、あまりのさみしさにお迎えをしたので、もう7年ほど前か。毎日、仕事終わりに海沿いの道を飛ばして、ホームセンターへしらすくんを見にいっていた。

売れやすい時期を過ぎていたしらすくんは、いつお店に行ってもいた。ひとりでピーチクパーチク鳴いていて、なんだか退屈そうだった。

初めて見た時に、しらすくんは柄がおもしろいなぁ、と思っていた。普通の櫻文鳥と違って、模様がくっきりしていないのだ。胸の辺りや頭の後ろが白と黒とグレーでモヤモヤっとなっている。この「ハッキリしなさ」に惚れ込んで、1ヶ月ホームセンターへと足繁く通った後、お迎えした。

いつも1人の車の助手席に、小さな命が乗っている。帰り道の運転はドキドキだった。一応シートベルトもさせておいたし、制限速度10キロ以下で走った。

当時仲の良かった会社の同期と、横浜で海鮮居酒屋で食事をしていた。
文鳥を買う話をしていたときに、食べていたのが生しらすだった。現しらすくんの、グレーではっきりしない色味と、海沿いに住んでいたこともあり、『しらすくん』という名前になった。


しらすくんは、お迎えするのに適した時期を過ぎていて、ほぼ大人になりかけていたので、「手乗りにするのは厳しいかも」と店員さんに言われていた。
しかし、蓋を開けてみると、すぐ手乗りになった。かごから出し、youtubeで文鳥の動画を流すと、仲間がいると思ったのか、こちらにバサーっと飛んできて、スマホに乗り、人間の手があることも特に気にせずスマホをつついている。はからずも、私の乗ってきてくれた。

それからもうずっと手乗り文鳥だ。
手乗り文鳥はいい。人間より高い体温なので、手がじわりと暖かくなる。手の上で眠ることも多く、リラックスしている姿を見るとわたしも一緒に寝てしまっていた。

画像
かわいいね

そして、手乗り文鳥は軽い。そこがとても好きだ。
ちいさくて軽いのに、ほんのりと暖かい。自分の手を信頼して休んでくれる暖かい小さい命。とっても愛おしくなる。

別のところでもっと寝やすいところがあるだろうに!!わざわざ!わたしの手を選ぶ!!!!かわいいね!!!!

というところだった。本当に可愛い。もう文鳥のとりこになっていた。

そこから7年ほど、もうずっと一緒に暮らしている。人生がうまくいかない時には、しらすくんを手に乗せて、ぼーっとするのに付き合ってもらってきた。しらすくんはNintendoSwitchの上に乗るのが好きだった。暖かい風が出るところを塞ぐように乗ってくるので、少しゲームがカクカクした。

もう大人の時期も過ぎて、おじいちゃんになりかかるような年齢になってきたしらすくんは、すこしおとなしくなっている。

オラオラ文鳥という言葉があるように、かごの外のわたしに威嚇することが多かった。最近はそれも減ってきて、少し寂しい。
いまは、姉と赤ん坊が一緒に帰省してきていて、姉の恐怖政治により、文鳥の放鳥(かごの外で飛ばす)が禁止となっている。

それもあって、最近落ち着いてるのかも。


もんちゃん(命名:母)

もう一匹の文鳥のもんちゃんは、しらすくんを帰省で連れ帰り、そのベタ慣れ加減とかわいさに惚れた母がお迎えした。

たぶん女の子。おとなしくてかなりのビビり。
いつもピピピ、、、ポポポ、、、と1人で鳴いている。かわいい。

もんちゃんはお迎えには大人になり過ぎていたので、手乗りチャレンジ失敗。人間の手が怖い様子で、爪切りですら大パニックだ。文鳥ごとで性格があるんだなぁ。と驚いたものだった。

もんちゃんは、羽の生え替わりの時期に、毎年頭にちいさいハゲができる。母は母性が爆発して心配しまくり、病院に通いまくっていた。
治療の効果がないとわかると、文鳥には珍しいセカンドオピニオンもしていた。

結局、病気などではなく、生え替わりの体力消耗によるもの?と判明した。ビタミン剤を与えて、毎年乗り切っている。ハゲは無くなるようになってきた。


そんな文鳥2羽と今も暮らしている。
もうおじいになってきたしらすくん。ずっと長生きしてくれたら良いなぁと思っている。

大切な宝物のひとつとして、ここに記録しておく。

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